整体/医療用語辞典
整体/医療用語辞典 あ行
ICU(アイ・シー・ユー)
集中治療室(intendive care unit)の略。急性機能不全の患者を収容し、集中的に治療看護を行う部門。
ASLO(アスロ)検査
抗ストレプトリジン‐O(antistreptolysin-O)を検出する方法。リュウマチ・熱・扁桃炎などの診断に重視される。
罨法(あんぽう)
幹部に温熱または寒冷の刺激を与え、炎症・充血・疼痛を除去する治療法の一種。
医業類似行為
光・熱・器械・器具その他の物を使用・応用し、または四肢・精神作用を利用して行われる各種の施術をいう。あんま・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復・カイロプラクティック・気功などがある。仙台高裁判例 ( 昭和29年6月29日 ) 医業類似行為とは、疾病の治療または、保健の目的でする行為であって、医師、歯科医師、あん摩師、はり師、きゅう師または、柔道整復師等の法令で正式にその資格を認められた者が、その業務としてする行為でないものをいう。 医発 247 の 1 各都道府県知事宛 厚生省医務局長通知 (1960.3.30 )医業類似行為業、すなわち、手技、温熱、電気、光線、刺激等の療術行為
医原病
本来疾患を治療する医師や、医療によって逆に引き起こされる病気。薬禍や、手術に伴う合併症が含まれる。
意識レベル
A.清明-正常。 B.混濁(Confusion、drowsy) (1)昏迷:命令に応じないが眼を開けたり、手を動かしたりする反応はある。(2)傾眠:呼べばどうにか答え、簡単な口頭の命令・眼の開閉・握手もできる。 C.半昏眠(Semicoma):命令に対して全く反応がないが、針で刺したり、つねったりすれば痛がる逃避運動がある。 D.昏眠(Coma):痛み刺激に対して全く反応がしない。
意識レベル:3-3-9方式
意識のレベルを判定する簡便方式。Ⅲ:刺激しても覚醒しない。 300.全く動かない。 200.手足を少し動かしたり顔をしかめる。 100.はらいのける動作をする。Ⅱ:刺激すると覚醒する。 30.辛うじて開眼する。 20.痛み刺激で開眼する。 10.呼びかけで容易に開眼する。Ⅰ:覚醒している。 3.名前・生年月日が言えない。 2.見当意識障害あり。 1.清明とはいえない。
胃・十二指腸ゾンデ法
ゾンデ(ゴム管)を飲み込ませて胃液または十二指腸液を吸引して検査する方法。
医療社会
診療所や病院を開設している医者が社長となり、有限会社などを設立、この会社が医院、病院を経営する形をとっているもの。こうすると、所得の分散によって、全体の納税額は個人による申告により20%~70%も低くなるといわれる。
一般処置
内科も含めた各診療所で共通に施行される処置。浣腸・吸入・人工呼吸・腰椎穿刺などがある。
医療設備法人
病院の土地・建物・医療機械を賃貸したり、医薬材料の仕入れ・販売や医療事務・清掃・管理・車輌サービスの提供など、診療行為だけを除いて、ほとんどを会社化するもの。
医療法
昭23法律第205号。昭40法律第127号改正によって制定された。 (1)医療を行う場所(2)開設・廃止・休止・再開について(3)管理(4)構造設備(5)人員等について規定されている。
院外処方箋
病院が外部で調剤されることを予期して発行する処方箋。
ウログラフィン
腎盂撮影などに用いられるヨード造影剤。
ウロビリノーゲン
血液中のビリルビンという色素が、腸内の細菌によって分解されたものをいう。肝臓に障害があれば尿のウロビリノーゲンは増加する。
A・I・S
Abbreviated Injury Scale(簡易障害スケール)の略。 自動車事故損害の程度と身体の部位および生命への危険度に応じて段階的に数字で表示したスケール。
SSP療法
ツボ表面療法。ハリの代わりに逆三角錐様の形状の導子を皮膚面に貼付して、低周波電流を通じることにより、生体に惹起する種々の作用を治療に用いる方法。
エミスキャナー
脳の部分だけでなく、頭から足の先まで輪切りにした格好で断層撮影し、それをコンピューターに連動させて記録する機械。
ME機器
Medical Electronics機器(医用電子機器)。代表的なものにCTスキャン・超音波診断装置・MRI・オートアナライザーなどがある。
エラスコット
弾力包帯の一種。
エルヒッチェン
医療用発熱シート。(適応症)神経痛・筋肉痛の痛みの緩和・血行促進・胃腸の働きを促進。久光製薬発売。
オージオメータ
種々な周波数の純音を、種々なレベルで発生できる装置。聴力測定・難聴の診断などに用いられる。
オートアナライザー
自動化学分析装置。患者の血液をセットすると、10分ぐらいで、血糖・GOT・GPT・クレアチン・尿素・窒素など20数項目の測定値が出せる装置。
オープン・システム
外来患者を診察している開業医が集まって一つの病院を利用する方式。
オルソトラック
電動型間欠牽引装置。
オルソパントモ
パノラマX線撮影法。
オルッテクス
ガーゼのいらない綿包帯。
温罨法
局所に温熱刺激を加える療法で湿性温罨法(温湿布および巴布)と乾性温罨法(カイロなどの固体および熱気)がある。
温熱療法
人体に温熱的刺激を適度に用いて治療する方法。温熱・熱気浴・蒸気浴・電光浴・赤外線療法などがある。
整体/医療用語辞典:か行
介達牽引
巻軸帯や絆創膏、チンクライムなどを用いて間接的に骨を牽引しようとする方法。
回転撮影(ローター)
体軸に垂直な平面(輪切り)の断層像を得るような撮影方法をいう。
開頭術(クラニオトミー)
頭蓋骨を特殊鋸で切って窓を開け、中が見られるようにする手術。
開放型病院
その病院の開設者と雇用関係のない一般医師または歯科医師の利用のために公益法人によって設置された病院。
開放骨折
外傷によって身体の表面を被う皮膚、粘膜が断たれた傷ができた場合、この外傷を開放性損傷という。
開放点滴式全身麻酔
最も簡単な吸入麻酔。液体の麻酔剤たとえばエーテルをガーゼまたはガーゼで被った金属製のマスクの上に滴し、気化したエーテル蒸気を空気とともに吸入させる全身麻酔。
カウザルギー
ケガによる神経の損傷が原因して、治ったにもかかわらずその部位を中心に痛みを残した場合をいう。
仮関節
骨折端における仮骨形成が極めて少ないか、または全く停止して、骨折部の骨癒合が行われないので、異常な可動性を有している状態をいう。
核医学測定装置
RI(ラジオアイソトープ)放射性同位元素を利用し、診断・臨床研究・臨床検査を行うための装置で、シンチレーションカメラ・シンチスキャナ・RIA(放射免疫測定装置)などがある。
ガストログラフィン
レントゲンで胃や十二指腸を検査するときの液状の造影剤。
カット・ダウン
静脈切開。静脈内液投与、投薬の目的でカニューレまたは針を挿入するための静脈の切開をいう。
カテーテル
体腔からの液体の排出をはかるため、また気管・食道・胃・腸・膀胱・尿管の内容の排出あるいは注入をはかるために用いられる管状の外科的用具。
カテラン法
脊髄硬膜外注射法。
カルジオスコープ
短い金属製の管、または長いグラスファイバーの束でできている管。心臓を露出切開するか、または末梢の血管から挿入して、主として弁膜の動きを外から観察する。
眼圧測定
眼球の内部には液状の物質がつまっているが、この圧力を眼圧という。病気によってこの眼圧が変動するので、緑内障などの高眼圧の場合や、脳外傷・網膜剥離などの低眼圧の場合には、眼圧測定が必要である。
肝機能検査
肝臓は人体における主要な化学工場で栄養素の合成分解などの重要な仕事を行う。その機能が健全か否かを調べる検査をいう。
観血手術
メスを用いて皮膚や粘膜等を切開して行う手術のこと。
関節固定術
骨折や脱臼の時、副木やギプス包帯で一時的に関節が動かないようにすることを関節固定という。手術としての関節固定術はそれとは別で観血手術により直接関節を永久に関節が動かないようにすることをいう。
関節穿刺
関節内に液がたまったときなどに、針を刺すこと。 イ.注射器の針を刺し、病的液体の貯留の有無を調べ、たまっているときは、その一部を 採取して検査と診断に処する。 ロ.病的液体の貯留によって障害があるときは、その液体の吸引・排出の処置をとる。 ハ.病的液体を吸引排出後、薬剤を関節腔に注入する。
眼底検査
網膜の病変及び眼底の静動脈を観察する検査法。指示検眼鏡・眼底カメラによる方法がある。
気管切開
呼吸困難を救う目的で前頸部から気管を切開し、新しい気道口を外にむけてつくる手術をいう。
拮抗作用(きっこうさよう)
二種類以上の薬物を併用するとき、ある薬物の作用が他の薬物によって弱められたり、消されたりするように働く現象。
気脳写
気体脳造影撮影法。空気または酸素などの気体を用いた脳室とクモ膜下腔のX線造影法。
ギプスコルセット
ギプスで作るコルセット、すなわち脊椎ギプス包帯をいう。
ギプス・シーネ
ギプスで作った副子。(シーネ)
ギプス・シャーレ
ギプスを半分に切って「皿」と「ふた」になるようにしたものをいう。処置を行うときに、シャーレをはずし、その他の時はふたをして再び弾力包帯で固定しておく。
ギプスベット
ギプスで正常の形の背中を作り、その中に寝かせて、脊椎の彎曲の嬌正とか、脊椎手術後の患者の姿勢保持と安静を得させるために用いる。
逆行性健忘症
一定の限られた時期の、また一定の時点に始まる記憶の減弱を健忘といい、脳に衝撃を受けたときの事故以前のことまでさかのぼって健忘が見られるときに逆行性健忘という。
球后麻酔
眼球の後方深く、眼窩内に注射し麻酔する方法。
急性硬膜下血腫
硬膜とくも膜の間にできる血腫で、受傷部位あるいはそれと反対側の部位に発生する。
キャンチャー髄内釘
断面がクローバー型をしたステンレス製の中空パイプの釘。成人の大腿骨骨折の場合は筋肉の力が強いので整復がむずかしくまた固定期間も長びき、膝がまがりにくくなるので手術によって整復し、この釘で固定する。
局所麻酔
麻酔剤をある特定の部位に作用させることによってその局所の麻酔効果を得る方法。
筋電図検査
筋電図は電線をつないだ針を筋肉に刺して、筋肉の活動によって起こる電位の変化を記録するものをいう。
クームス反応検査
不完全抗体が血液中に存在しているかどうかを検査する方法をいう。
くも膜下出血
頭蓋骨の内面に密着している硬膜と、脳の表面をおおっている軟膜の間にある、繊維性の網状の膜をクモ膜といい、クモ膜下出血はクモ膜下腔ヘの出血で、手術の絶対的適応であるが、予後は硬膜外血腫より著しく悪い。
クラビクルバンド
鎖骨骨折整復後の固定用8字帯。
クラメール副子
針金で梯子(はしご)状に作ってある副子。
クラワッテ
頸椎カラーの一種。
グリソン係蹄
下顎と後頭部を支持して、左右2本の幅広のベルトで吊り上げる装置。
クンケル反応
硫酸亜鉛混濁反応。略してZTTという。膠質反応を利用する肝機能検査の一つで、r-グロブリンの増加を示す疾患がある場合に高単位を示す。
頸肩腕症候群
首すじから肩、上腕にかけての疼痛を起こす病気一般を広くさす。
形成外科
けが・やけど・手術の跡などや奇形を修復する医学の一分野。形成外科は外観をより美しくし、かつ機能が十分に発揮できるようにして、患者の精神的苦痛を和らげることを目的としたものである。
頸動脈造影法
アンギオグラフィー。頸動脈内に造影剤を注入し、X線撮影を行って頭蓋骨内外の血管の走行・状態を知る方法。
頚部捻挫
アンギオグラフィー。頸動脈内に造影剤を注入し、X線撮影を行って頭蓋骨内外の血管の走行・状態を知る方法。
下血
胃・腸からの出血があり、肛門から排泄される場合をいう。
血液交叉試験
輸血の時、血液適合を判定するために行う検査。
血液製剤
様々な成分の含まれた血液を有効に利用するため成分を分けとって製剤化するもの。同量の血液の全血輸血に比べ5倍もの患者を救えるという。
血液代用剤
外傷・手術などで血液が失われたときに輸血で補うことが望ましいが、血液は簡単に大量をいつまでも使えるとは限らないので、それに代る効用を持つ薬液が使われる。これが血液代用剤である。輸液・補液と呼ばれるものがこれである。
血管露出術
皮膚を切開して静脈を露出させること。静脈切開術ともいう。結紮(けっさつ) 糸などで血管を緊縛したり、組織のある部分を絞扼したりすることをいう。
結紮(けっさつ)
糸などで血管を緊縛したり、組織のある部分を絞扼したりすることをいう。
血色素(ヘモグロビン)
赤血球に含まれている色素たん白質で、無色のグロビンというたん白質と、鉄を含むヘムという色素体からなる。赤血球の乾燥重量の95%以上を占める。
血腫
出血により一ヶ所に相当量の血液が溜まっている状態。
牽引療法
持続的に牽引力を作用せしめて、相接せんとする二つの体部を引離し、これのよって疾患の順調な治癒をはからんとするもの。
幻肢痛
腕や足が切断されてないにもかかわらず、あるような感じがして、同時に痛みを伴う場合をいう。
見当識
自分のおかれている場所・周囲・時間などを正しく把握する作用。
高位浣腸
太い硬いゴム製のカテーテルを直腸内に深く挿入し、落差1m位の圧で浣腸すること。
抗菌スペクトラム
病原体を大きさの順にならべて、これに対する抗生物質の効果をみると、あたかもスペクトル帯に似た形が描かれる。広範囲に亘るときには広範スペクトルと呼ばれる。
抗原
一般に病原体や毒素のように、生体内にはいると、生体の細胞を刺戟して抗体をつくらせるような物質。
抗生物質
生物、とくに微生物のつくり出す物質で、微生物その他の生活細胞の発育、その他の機能を阻止または抑制するもの。フレミングによるペニシリンがはじまり。
銅線牽引法
キルシュナー綱線という針金を骨に貫通させ、これに連結した紐を滑車に通じ、おもりを吊す。体を固定すれば骨はおもりによって引っ張られる。
抗体
病原体などの抗体が体内に侵入するとこれが特異的に反応する物質をいう。抗体は血清中のグロブリンと考えられている。
甲表と乙表
健保)診療報酬点数表には医科で使う「一般の点数表」があるが、さらに「甲表」と「乙表」の区別がある。甲表には診察料などの点数が高いかわりに注射料などの手技料は別に算定できず、乙表は診察料などの点数が低いかわりに注射料・処置料などが高くなっている。
硬膜外血腫
頭蓋骨内硬膜外(頭蓋骨と硬膜の間)に血腫ができるもので、多くは外力が加わった直下にできる。
硬膜外麻酔
局所麻酔剤を硬膜のまわりに注入することによって脊髄から出る神経を麻痺させる方法。
硬膜下血腫
硬膜下・くも膜下にできる血腫で、頭部外傷の時に普通みられる障害の一つである。
骨移植術
脊柱が動かないように固定したり、関節が動かないように固定したり、骨に欠損部ができたり弱くなったりしたとき、骨を補強するなどの目的で、他の部位から切り取った骨片を患部にはめ込む手術。
骨髄炎
骨の内部にある骨髄の化膿による疾患。
骨粗鬆症
骨粗鬆症とは高齢の女性に多発し、60歳以上で30%以上、さらに高齢では5~70%にも及ぶものと考え られます。骨組織では、破骨細胞により古い骨が吸収される一方で造骨細胞により新しい骨が飛成され、一生を通じて骨形成と骨吸収の過程が行われている。こ の流れは、副甲状膜・ホルモン・ビタミンD3・カルシトニン・成長ホルモン・カルシウムca・無機燐P・機械的ストレスなどで制御されており、通常は巧妙 にバランスが保たれている。このバランスが崩れ、骨質の量が病的に減少し、骨が粗く、内部に細かい孔がたくさんできる。いわば鬆が入ったようになる病気 が、骨粗鬆症である。
コンピューター断層撮影
一般にCTスキャン(Computor Tomography Scan)といわれるもの。X線による断層撮影をコンピューターでの利用に発展させた新しい診断法をいう。
整体/医療用語辞典 さ行
サーキュレイション
体温・Spo2(動脈血酸素飽和度)・チアノーゼ・外頚静脈の怒張の程度・意識障害の有無・瞳孔・対光反射・腹満・嘔吐・嘔気など・・。
挫創
外力が直接加えられることによって、皮膚や筋肉が挫滅された状態をいう。
擦過創
いわゆる「すりきず」で、皮膚の表面だけの外傷をいう。
挫傷
種々の程度の鈍力によって生体の組織が圧縮されて起こる外傷。
サーモグラフィー
体の表面の温度分布を知るための機械。装置は赤外線を感じる赤外線テレビカメラと、モニター用のテレビ、それに録画した画像を分析するコンピュターからなる。
ザーリー
血色素検査。貧血の度合いを知るため古くから用いられた「比色法」。パーセントで表される。 100~85%=正常 80~75%=要注意 70%以下=要治療 60%以下=高度貧血
ザルベ
軟膏。
酸素テント
酸素吸入の一方式。テントのような形の装置で、この中に多量の酸素が送られており、また患者のだす炭酸ガスは吸収装置によって除去される。
三方活栓
ハイカリックバック。人工栄養として大量点滴注射を施行する際の器材。
ジアテルミー療法
高周波電流によって組織の深部に熱を発生させる一種の熱量法。
CRP
C反応性蛋白質のこと。人体の一部に炎症や組織が壊されたときに、その血液中に肺炎球菌と結びつきやすい一種の蛋白質が現われる。
GOT・GPT
両者をトランスアミナーゼ検査という。血液中のトランスアミナーゼの量を測定する。いずれも肝炎の初期の診断に重要な検査。
時間外特例医療機関
夜間の救急医療を行うために、国または地方公共団体等が開設している医療機関をいう。
CCU
Coronary Care Unitの略。心臓疾患、とくに急性心臓疾患に対し集中治療を行いうる機能を有する施設をいう。
シーネ
副子。骨折の際、患部の固定を行うためのそえ木。ボール紙・木・竹・金属板・針金・ギプスなどが材料に用いられる。
支払基金
「社会保険福祉診療報酬支払基金」の略。国民健保以外の保険者の支払や審査業務の代行機関であり、業務に要する費用は保険者より徴収している。これに対し国保の支払は各市町村が行っている。
脂肪塞栓
脊髄中の脂肪が抹消血管により血流を通して肺または脳に達し、小動脈あるいは毛細血管を塞栓する。肺塞栓:呼吸困難・せき等を起こし、時には血痰を出すこともある。脳塞栓:痙攣(けいれん)・意識消失を起こし、嘔吐(おうと)をみることもある。
瀉血術(しゃけつじゅつ)
静脈より血液を抜くことを瀉血といい、循環血液量を減少させて、心臓の負担を軽くすることを目的とする。
斜面牽引
グリソン係蹄を装着し、斜面台に寝て身体の重みで牽引する方法。
シャント
短絡。起点と終点の間に瘻行または器具を設置し、通路を形成して液体を吸収ないし排出系へ流出させること。
十字靱帯形成術
膝関節部で大腿骨と脛骨を固定している十字靱帯は損傷を受け断裂することがある。損傷した靱帯を治し、機能を取り戻す手術をいう。
重複撮影
消化管の造影剤使用撮影の一つで胃の運動状態を観察するために一枚のフィルムに一定の時間をおいて2~3回連続撮影する方法。
消化管
口-咽頭-食道-胃-小腸(十二指腸・空腸・回腸)-大腸(盲腸・結腸・直腸)-肛門の順に連なり全長約9m、そのうち約40㎝の部分が横隔膜より上にあり、残りは腹腔内にある。
症候群
症状の集合。病的経過に伴った微候や症状の集合で、症状を構成しているもの。
静脈麻酔
麻酔剤を静脈内の注射し、それが血液によって脳に運ばれ、全身麻酔をおこす方法である。
植皮術
皮膚のケロイドや瘢痕を除くとき、手術のため皮膚を切り取ったあとの傷口が大きくて、皮が張らないとき、あるいは広範囲の火傷その他の外傷による潰瘍が治らないときなどに他の部分の皮膚を切り取って移植して傷をなおすことをいう。
ショック
急激に全身毛細血管の麻痺拡張が起こり、そのため血液がそこに集まってしまって、心臓や脳など重要臓器へ循環血液量が減少し、種々重篤な臨床症状を呈するものをいう。
シロップ剤
白糖またはその他の糖類の濃い水溶液に医薬品を加えた液剤で、味の悪いため、薬を飲みたがらない乳幼児を対象としている。
心因性
精神的な悩みやショックが原因となっているものをいう。
心音図検査
心音及び雑音を音波として描写するもので普通は心電図と同時に記録される。 聴診器によって直接耳で聞くよりも、客観的かつ正確な診断ができる。
神経ブロック
痛みの伝導路を断ったため、患部に通ずる交感神経などの集中点を一時的に局所麻酔して神経を遮断(ブロック)する治療法。 浸潤麻酔 手術する場所にプロカインなどの局所麻酔剤をまんべんなく注射する方法。小手術に用いる。
心身症
精神的原因が身体の障害の原因となっている病気。
新生児
誕生日から28日までの小児をいう。
心臓カテーテル検査
血管内にカテーテルを挿入し、心臓まで達したところで、内圧・ガス分圧を測定し、正常な状態か、異常な状態か、また以上であればその程度を調べる。
診断穿刺
注射器をもって、病的変化のあると思われる身体の部分に穿刺して病的液体、あるいは組織の存在を知って診断上の参考とすること。 シンチグラム 放射性同位元素(ラジオアイソトープ)を有する薬物を生体に投与し、この分布を体外から測る。それによって臓器や組織の形態や、機能を知ろうとする検査。
シンチスキャナー
シンチレーション計数管を用いて放射線をだしている部分を縦横に走査する装置。シンチグラムをとるのに用いる。
シンチレーション・カメラ
放射性医薬品を患者の内部に投入し、臓器から放射する放射線を人体外部から計測し、臓器の形状や摂取状況を観測し、臓器の疾患の有無・機能の診断を行う装置。
心電図
心臓の収縮の際生じる電流を外に誘導して図形化したものをいう。コードを身体の各所に結んで微電流を拡大記録する。これを誘導という。誘導法には12種類ある。
真皮縫合
縫合による瘢痕、ケロイドを予防するために、真皮(表皮の下の結合組織層)のみに縫合を行う方法。縫合の糸は表皮面下で短く切り、後日抜糸することはしない。
心不全
血液循環が維持できなくなる心臓の機能的障害。
診療所
医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって、入院施設を有しないもの、または入院施設が19床以下のものをいう。
診療報酬
医療保険による診療報酬は厚生大臣が中医協に諮問して定める。それぞれ診療行為については、これを表した「診療報酬点数表」が定められており、これに単位(10円)を掛けたものが診療報酬となる。
診療科目
【内科】 薬を主に使い治療出来る病気全般。検査、診断をくだし適切な専門診療科を紹介する。ホームドクターとしての役割をになう。 【外科】 手術を主として治療出来る病気 【小児科】 子供の病気全般 【小児外科】 手術を必要とする子供の病気 【皮膚科】 皮膚、粘膜、毛髪、爪などの病気 【泌尿器科】 腎臓、尿管、膀胱、尿道、性器の病気、男性の不妊 【皮膚泌尿科】 皮膚科、泌尿科を合わせたもの。 【産婦人科】 妊娠、出産、までの管理と治療。女性性器の病気、生理痛、月経異常、女性の不妊 【未熟児科】 2500グラム未満の出生体重児や早産慈児 【精神科(神経科)】 こころの病気 【神経内科(神経科)】 脳、神経系の病気 【児童精神科】 三歳児以上から小学生までの心の病気 【心療内科】 心因性の原因による身体の症状・病気 【リュウマチ科】 リュウマチによる病気や膠原病専門 【アレルギー科】 アナフラキーショックや喘息などのアレルギー専門、眼科目の病気や視力の異常 【整形外科】 骨、関節、筋肉、脊髄の病気や怪我 【耳鼻咽喉科】 耳の病気と聴力、めまいなどの平衡異常、鼻、のどの病気 【呼吸器科】 気管支、肺、横隔膜、縦隔、胸壁の病気 【呼吸器外科】 手術を必要とする呼吸器の病気 【気道食道科】 気官と食道の病気 【消化器科(胃腸科)】 胃、腸、肝臓、胆嚢、膵臓を主にした病気 【心臓血管外科】 手術を必要とする心臓、血管の病気 【循環器科】 血圧の異常、心臓、血管の病気 【脳神経外科】 手術を必要とする脳、神経系の病気 【形成外科】 けが、手術、うまれつきなどによる障害部位の修復などの治療 【美容外科】 美容を目的とした部位の修復 【性病科】 性行為による起こる感染症 【肛門科】 痔などの肛門の病気 【理学診療科】 後遺症障害などリハビリテーションや運動療法での機能、回復を必要とする病気 【リハビリテーション科】 病気や手術後の機能回復、理学療法士、作業療法士などの専門職がいる。 【放射線科】 X線、CT、MRI、その他放射線、放射線同位元素や超音波などを使った診断と治療 【麻酔科】 手術の麻酔や痛みの治療、ペインクリニック 【老人科】 高齢者特有の病気 【成人病科】 生活習慣病 【内分泌代謝科】 ホルモン異常や糖尿病、肥満、甲状腺の病気 【糖尿病科】 糖尿病と合併症 【病理科】 病理医による病気の診断 【核医学科】 放射性同位元素を利用した診療 【臨床検査科】 患者の検体を採取あるいは診断機器を用いて検査 【緊急医学科】 救命、緊急をようする患者を診療 【腎臓科】 腎臓の病気や高血圧 【人工透析科】 腎臓の病気に人工腎臓を利用した診療 【総合診療科】 科を特定しない病気一般
歯科の診療内容は 1.保存科 保存修復治療:小さな虫歯に対してプラスティックを詰めたり、部分的に金属を詰めたりする。つまりは基本的な虫歯治療をする。 歯内治療:歯の神経の治療。進行した虫歯で神経を除去したり、根の先に膿がたまってしまった場合の治療。(根の治療) 歯周治療:歯槽膿漏の治療 以上3つの治療を行うのが保存科というところですが、病院によっては歯周治療を行うセクションを独立させて歯周治療科としている病院もあるようです。 教育、研究の分野では3つの分野に分かれているところが多く、保存科の先生といってもそれぞれ専門が別れることが多いようです。 2.補綴科 有床義歯治療:簡単に言ってしまえば入れ歯の治療。 歯冠補綴架工義歯:虫歯の進行状態によって部分的に詰める治療では終わらず、歯の周囲全部を削って冠を被せたり、少数歯の欠損に対して隣同士の歯を削って被せる'ブリッジ'と呼ばれるものを被せる治療、俗に言う'差し歯'の治療を行う。 いずれにしても歯のかみ合わせに大きく影響をする治療を行うところであり、そのことから最近メジャーになってきた'顎関節症'という顎の病気の治療を行うことが多い診療科。 3.口腔外科 外科的な治療、一般的には歯を抜くところ。しかし抜歯以外にも 口腔内に出来た癌の治療、骨折などの外傷に対する治療を行うところであり、医科に最も近い分野。 4.麻酔科 口腔外科の手術の際に行われる麻酔を担当する。そのほかには、顎顔面領域の神経疾患に対する治療を行う。一般には最もなじみの少ない科であるが、口腔外科と同様にもっとも医科に近い分野。手術の際の麻酔と担当するためには歯科医師免許のほかに麻酔医の免許が必要。 5.小児歯科 読んで字のごとく、小児の歯科治療を行う科。診療内容は保存学jの分野である虫歯治療から神経の治療、歯茎の治 療、をはじめ乳歯冠という被せる治療、乳歯から永久歯への交換期にきれいな歯列が出来るように誘導する咬合誘導(矯正治療の範疇)など歯科治療の内容を網 羅する範囲の治療。ほかの科との決定的な違いは診療内容ではなく対象年齢により区分されているということ。 6.矯正科 歯列矯正、歯並びの治療(年齢による区分は受けていない) 7.放射線科 一般には歯科治療における診断の一助としてレントゲン写真を撮るところとして足を踏み入れることが多い。しかし、口腔外科と連携して癌の放射線治療を行うところでもある。
◎最近では、科ではなく部という病院もあります。また、呼び名が少し違うものや、様々な専門的な科も新設されてきているのでよく調べて本人の責任において受診してください。当方では責任を負いかねます。
水中機能訓練
水の浮力を利用しての歩行訓練や、水の抵抗を利用しての抵抗運動訓練などを特別の設備をもった運動浴プールで行うこと。
ステる
原語Sterben ⇒「死亡」「死亡する」を意味するへんてこ和製ドイツ語
スピードトラック牽引
布にフォームラバーを裏打ちした弾力包帯(スピードトラック)を用いて牽引力を作用させる方法で、絆創膏牽引法の一種。 制限診療 保険経済上等の立場から、治療指針および使用基準を設け、医師の自由な診療を制限すること。
整復
骨折でずれている骨をもとの位置に戻したり、脱臼した関節をもとどおりにはめたり、ヘルニアでとびだしている部分をもとに戻したりすること。
精密眼底検査
網膜の病変および眼底の観察のための検査のうち、とくに電気直像検眼鏡・指示検眼鏡・眼底カメラによるものを精密眼底検査という。 生理食塩水(生食) 日本薬局方による組成ではNaCl(食塩)9gに注射用蒸留水を加え、全量1,000mlにしたものをいう。輸液に用いまた各種注射薬の基剤となる。
赤血球沈降速度
少量の凝固防止剤を混ぜた血液を細いガラス管に吸い上げて、これを垂直に立てておく。時間が経つにつれて血球が沈んで上澄みができるが、その高さに測る検査法をいう。
脊髄撮影
造影剤を使う脳脊髄腔造影撮影のひとつ。造影剤を腰椎穿刺または後頭下穿刺によって脊髄腔内に注入しておいて、レントゲン撮影を行う。 脊髄疾患の診断のために行われる。
ゼク
原語Sektion ⇒病理解剖を意味するへんてこ和製ドイツ語
切創
鋭い断端をもつ器物による体表の創傷で、切りきずともいう。切創の特徴は創縁が鋭く切断されており、周囲組織に挫滅がない点になる。
切迫流産
流産が始まろうとする状態であって少量の出血があり、またごく軽い疼痛を仙骨部に訴える程度のものをいう。
全身麻酔
中枢神経を麻痺させ、意識および全身の知覚を消失させる麻酔法。吸入麻酔・静脈麻酔・直腸麻酔などに分類される。 中枢神経を麻痺させ、意識および全身の知覚を消失させる麻酔法。吸入麻酔・静脈麻酔・直腸麻酔などに分類される。
造影剤
X線診断で臓器や血管の中に注入して像を結ぶために使う薬剤。ガス体(陰性造影剤)・ヨード製剤・バリウム製剤(陽性造影剤)などがある。
造影補助剤
造影剤を使って撮影する場合、その造影効果をあげるために、造影剤を補助するために投与する薬剤。ルフトゲン・ガストルフト錠などがある。
双鋼線牽引法
折れた骨の上下の骨片にそれぞれ綱線を貫通させ、これを利用して上下の骨片をそれぞれ反対方向に引っ張る方法。
総合病院
患者100人以上の収容施設があること、診療項目の中に、内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科を含み、それぞれ専任の医師がついて、しかも検査室・解剖室・研究室・講義室・救急車があること。
創傷
創は表皮の破壊された状態、傷は広く組織の損傷と深部臓器や組織の破壊された状態をさす。切創・刺創・割創・裂創・射創・咬創などに分けられる。
創傷処理
(健保)切創、刺創、割創または挫滅創に対して、切除、結紮(けつさつ)または縫合を行なった場合の第1回目の治療をいう。
狙撃撮影(スポット)
X線透視を行なっている際に、目標を定めて現われた瞬間像を撮影する方法。消化管のように運動している器官の撮影に多く用いられる。
ソラックス
医療用赤外線灯
ゾンテ(消息子)
食道、尿道などにいれて、中をさぐるのに使用する綿状の器具。胃腸の検査のため飲みこむ中空ゴム製細菅のこともいう。
整体/医療用語辞典 た行
体幹骨
脊柱・鎖骨・胸骨・助骨・肩甲骨・骨盤骨をいう。
多層断層撮影
(Pantomography) 特殊のフィルム取枠を取付けた断層撮影装置を使って1回の撮影曝射によって深さの違う幾層かの断層像を一挙に撮影する方法。
脱臼(だっきゅう)
関節を作っている二つの骨がずれたり、はずれたりして正常でない位置にあるものをいう。
打撲傷
物に強くぶつかったり、高所から落ちたり、勢いよくころんだりしたときにみられる非開放性損傷。すなわ ち、外部から鈍力が加えられ、皮膚よりも抵抗力の弱い皮下の脂肪や筋肉が挫滅されたり、血管が破れて出血のためはれあがったり、皮下の組織から皮膚が剥離 (はくり)した場合をいう。俗には「打ち身」ともよばれる。
単純骨折
骨折が外傷の傷口とつながることなく、体内で骨だけが折れている場合をいう。閉鎖骨折ともいう。
断層撮影
(Tomography) 身体の任意の深さの断面を選んで写し出すレントゲン撮影法で、頭部の診断に多く用いられる。
断端痛
指や手を切断した場合の断端部に、刺激に対して敏感な部分が出現、その部分が痛んだり圧迫等により激痛が放散するもの。
短波療法
(Radiothermy) 短波3~30MC程度の高周波を用いる。2枚の電極の間に患部をはさむだけでよく、皮膚に直接あてなくてもよい。内部まで平等に温められる温熱療法の一種。適応症:関節炎・リウマチ・神経痛・炎症性疾患・筋肉痛など。
弾力性包帯
ゴムまたはスポンジなどの弾性物質で作った包帯。関節などに圧を加えて、関節の水腫・血腫などの発生を予防するために用いる。
チトレスト
持田製薬発売の内服用新薬。組織賦活酵素剤。頭部外傷による頭痛および頭重感の改善剤として用いられる。健保適用外。
中医協
中央社会保険医療協議会の略称。厚生大臣の諮問機関で、委員の定数は20人。保険者、被保険者、事業主、医師、歯科医師および学識経験者の代表で構成され、治療報酬額および算定額の改訂や、治療指針、使用基準の改訂等につき審議する。
注腸
直腸に硬ゴム製管を入れ薬液を注入すること。
注腸麻酔
直腸内に薬液を注入することによって睡眠状態を起させる方法で、それ自身単独で用いられるよりも、他の麻酔法、だとえば吸入麻酔あるいは局所麻酔と併せ用いられ、いわゆる基礎麻酔の意味で用いられる。
超音波診断(エコー)
生体に投射した超音波をブラウン管でとらえその画像から診断を下す方法。レントゲンと違い、造影剤を用い ないで生体の軟部組織の状態を詳細に掌握できるうえ、放射線障害のような人体への悪影響がないとされ、触診や内診では発見できない病態の形状、組織を開腹 しないで観察できるため、内臓や胎児などの観察に有効とされている。
超音波療法
超音波の振動を患者の治療に応用した理学療法の一つ。超音波を人体に伝導させると数センチの深さにまで達し、一種の刺激作用を呈し、新陳代謝が促進される。慢性炎症、神経麻痺の回復などに応用される。
長管骨
上肢の上腕骨、橈骨、尺骨、下肢の大腿骨、脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)をいう。
調剤技術基本料
(健保)薬剤師が常時勤務する保険医療機関において、通院中の患者に対して薬剤師の管理のもとに投薬した場合に、患者1名について月1回限り算定する。
超短波療法
長短波(波長6~8m)は組織内を通過する際に温熱を発生し、他の温熱療法よりも身体の深部に到達して、血管拡張、鎮痛、代謝亢進(たいしゃこうしん)を促進するなどの作用がある。リウマチ性疾患、神経痛、慢性付属器炎などの治療に用いられる。
長波療法
高周波療法のひとつで不滅衰長波電流を利用するものである。適応症として神経炎、神経痛などがある。
直達牽引(ちょくたつけんいん)
骨に直接牽引力を働かせる方法。キルシュナー銅線による銅線牽引がもっぱら行なわれる。
陳旧性
古く、しかも、長い期間経過したという意味。(陳旧の反対は新鮮)
チンクライム牽引
チンクライム(亜鉛醪)を皮膚と包帯に塗りつけ、その粘着力を利用して行う牽引法。
椎間板造影術
(Discography) 脊椎椎間板が老化や外傷でヘルニアを起こした場合、椎間板の中に造影剤を注入して椎間板の状態を撮影する方法。むち打ち症の検査に行われることがある。
椎骨動脈造影術
椎骨動脈に造影剤を入れて撮影し、椎間板の変化や、骨折による圧迫によって動脈の走行が変化する状態を調べること。
低周波治療
真空管回路を利用し、数サイクルから1,000サイクル程度の低周波電流を発生させ、その電気的刺激によって治療する方法。主として麻痺した筋肉に用いる。
ディスコグラフィー
(Discography) 椎間板造影術
ディスポーザブル
(Disposables) 使い捨て容器のこと。プラスチィック製が多い。注射器、点滴用容器などがある。
定性・定量検査
ある物質を調べる場合に、それがあるかないか、またはどんな性質があるか調べることを定性といい、その物質の量を正確に測定することを定量という。なお正確な測定でなく、大体何グラム程度かを見る方法を半定量という。
低体温麻酔
(Hypothermia) 心臓、大血管、脳手術などに際し、生体を冷却することによって体温を下げながら麻酔する方法。冷却方法は生体を氷の中につけたり、数ヶ所に氷のうをあてたり、また人工心肺装置を用いて冷却した血液を生体にいれる方法が行われている。
デゾー包帯
(Desault bandage) 鎖骨々折用包帯。あらかじめ腋下にパットをいれて、肘を体側に固定する。
デブリトマン
(debridement) 創傷より異物や壊死物を取除くこと。健保では挫滅創の処理について汚染部分のブラッシング、または汚染組織の切除を行ったとき、長さ5cm以上の場合に、初回に限り、デブリトマンの加算を認めている。
電解質
水溶液の状態で、電気を導き、電流によって分解(電解)される物質をいう。酸・アルカリ・塩などほとんどこれである。
転帰
治ゆ、死亡、中止など、ある疾病に対してその診察が終ったときの状態をいう。
電気針治療
良導絡治療
電気療法
物理療法の一種で、ある強さの電流を直接人体に通じ、それで病気を治療しようというもの。電流によって鎮静、鎮痙的(ちんけいてき)に作用するものと、刺激興奮的にはたらくものがある。ジアテルミー、短波、超短波、電気水浴などの療法がある。
伝達麻酔(伝導麻酔)
手術および処置を行なうときに、その部位より離れた神経伝導路を遮断し、その支配下の神経を麻痺させる麻酔法。
点滴静脈注射
大量の薬を適当な滴下速度で静脈内に注射すること。消化器系疾患の患者や、全身が衰弱している患者で経口的に水分も食物も十分に摂取できない場合、また手術中や、手術後の患者に水分・電解質、栄養分などを補給するために行われる。
頭蓋底骨折
骨折が円蓋部(外から見える頭皮にかこまれた部分)以外の頭蓋底部に及んだ場合をいう。実際にはX線上確実に診断されることは少なく、耳あるいは鼻から出血があると頭蓋底骨折という病名がつけられている。
頭蓋内血腫
血腫のできる場所および発見時期により、次のように分類される。 a.場所により (1)硬膜外血腫(頭蓋骨と硬膜の間) (2)硬膜下血腫(硬膜と脳の間) (3)脳内血腫(脳実質内) b.時期により (1)急性(受診後3日以内) (2)亜急性( 〃 3週間以内) (3)慢性( 〃 3週間以後) 硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、慢性硬膜下血腫、脳内血腫
凍結外科
患部を極端な低温で冷凍し、組織を壊死させる手段を用いる外科療法。円筒形の金属製冷却器を患部に付着さ せ、筒の中にボンベから液体窒素を流し込む。幹部以外は真空状態で、熱遮断してあるので、患部の組織だけが冷却され、組織が壊死におちいる。この方法麻酔 がほとんど不用で出血がほとんどなく治療時間が短くすむ。
瞳孔不同
左右の瞳孔が大きさまたは形を異にする状態。瞳孔の大きさの比較、対光反射の有無を調べ、両側の瞳孔が散大し、対光反射を消失している場合は予後不良である。動向不同は頭蓋内出血の有無な兆候である。
透視診断
X線により蛍光板上に写し出された像を写真に撮らずに暗室で見ながら診断する法。最近はX線テレビ像による方法が行われている。
動態像撮影
(Kymography) 心臓、横隔膜等動く臓器の状態をX線で撮影する方法。
導入麻酔
全身麻酔を行うに際し、初めに患者の意識をなくすために行う麻酔法。
導尿
ネラトンカテーテル(ゴム管)が、金属カテーテルを尿導口から膀胱まで挿入し、尿を体外に排出する法。
頭部外傷
頭部に直接又は関節に外力が加わった状態をいう。一般に外傷というといわゆる傷(開放創)があるように考 えられがちであるが、外見上傷がなくてもよい。最近では脳神経外科が発達するにつれて、頭部だけではなく頸部のいろいろな外傷による症状も頭部外傷の中に 含まれるようになった。 頭部外傷の荒木式分類 京大の初代脳外科の荒木教授が、提唱した頭部外傷の分類法で、便利なためよく使用されている。 Ⅰ型 単純型 : 意識障害及び脳の器質的変化によると思われる各種症状が全く欠如するもの。 Ⅱ型 脳振盪型 : 意識障害が一過性で、脳の器質的損傷を思わせる症状がなく、短時日の間に略痕跡なく治癒するもの。 Ⅲ型 脳挫傷型 : 受傷直後の意識障害が12時間以上持続するもの、及び意識障害の有無にかかわらず受傷直後より脳局所症状を呈するもの。 Ⅳ型 頭蓋内出血型 : 受傷直後の症状が軽いか又は欠如していてそれが時間の経過とともに急激に増悪するか又は新に出現するもの。
読影料
(健保)他の医療機関で撮影したX線フィルムの診断を依頼された場合の診断料。
特殊疾患収容施設管理料
(健保)入院患者のほとんどが重症身心障害者や筋ジズトロフィー患者等、重度の身心障害者によって占められている医療機関で厚生大臣の認可したものに対して適用され、入院時医学管理料とは別個に算定される。
徒手整復術
関節の脱臼を手でなおすとか、骨折の際、柔道整復師が行う接骨のように、メスを用いないで、手技で整復する方法。
トモグラフィー
(Tomography) 断層撮影法
ドライシロップ
(Drysirup) 服用するときに水を加えて懸濁液剤とするように、白糖、分散剤などを加えて顆粒状にしたもの。ある種の抗生物質などは液剤として保存すると効力が低減することがあるので、この剤形が用いられる。
トンネル卸し
名義上だけの医薬品卸社で、帳簿上医薬品を病院に販売したこととして薬価差益をかせぎ、病院の収入をみせかけだけ圧縮するのが目的。
頓服薬(とんぷくやく)
1日2回程度を限度として発熱時や頭痛時に臨時的に投与するものをいう。1日3回以上にわたり時間および量に一定の方針ある場合は内服薬とする。
整体/医療用語辞典 な行
内科再診料
(健保)理学療法、精神病特殊療法、処置(一般処置を除く)手術および麻酔を行わなかった場合、再診料の点数に更に加算がある。これを内科再診という。
内視鏡検査
身体の内部を、管の先に覗き鏡をつけた器具で観察し、実情を見る検査の総称。管の先端にカメラを取付けて写真撮影をすることもできる。内視鏡を挿入する際、疼痛があるので麻酔を行うことが多い。気管視鏡、食道鏡、胃鏡、膀胱鏡などがある。
乳児
(健保)生後28日を越え、1年未満の小児をいう。
乳幼児
(健保)6才未満の小児をいう。
尿沈渣(にょうちんさ)
新鮮な尿を遠心分離機にかけて沈澱し、上澄みを除いた後に残ったものを調べること。略称sedi(sediment)という。
熱気浴
温熱療法の一種。主として電気を利用する乾熱々気療法と、蒸気を利用する湿熱々気療法がある。通常は乾熱々気療法で、局所熱気浴として、一定の箱の内に電球をおき、温度を60~70°にし、この中に患部を10~20分間挿入し、局所の充血、病的産物の吸収等をはかる。
ネブライザー
(Nebulizer) 薬剤を噴霧させて鼻孔から吸収させる装置。通常鼻炎、副鼻腔炎、咽頭炎、喉頭炎の治療法として、サルファ剤、抗生物質などの噴霧吸入を行う。
脳圧行進症状
脳は硬い頭蓋骨の中に入っているので脳浮腫を起こすと脳全体の容積が増すが、頭の骨は大きくならないので、脳の中の圧力が上昇する。この結果、吐き気や、頭痛がし、ひどい時は脳のヘルニアを起こしたり、延髄を圧迫して呼吸停止を起こしたりする。
脳血管造影撮影
(Angiography) 脳動脈造影法ともいう。頸動脈、椎骨動脈に造影剤を注入し、動脈、毛細管、静脈内の造影剤の流れをX線撮影によって観察する方法。注入は頸動脈あるいは椎骨脈直接穿刺注入法かカテーテル法による。
脳挫傷
脳が外力によって損傷を受けた状態をいい、一般には肉眼的に損傷が見られるものを指すが、実際には肉眼的 には変化がなくとも顕微鏡的に点状出血を起こしているものも多くこれも含む。脳への直接の外力で起こる場合は受傷部位の下の脳が損傷を受けるが、外力に よって脳が移動するために、受傷部位と反対側に挫傷を受ける場合も多い。損傷を受けた脳は、組織が挫傷されると同時に出血を起こし脳浮腫も加わって損傷された部分だけでなく脳の体積の増加から頭蓋内圧亢進を起こす。
脳室撮影
脳室内に造影剤を注入し、脳室の状態から脳疾患の診断を行う方法。造影剤としては、空気、酸素、マイオジール、コンレイなどが使用される。
脳震盪症
頭部にある程度以上の外力が作用した直後に起こる症状で、脳には著名な病理学的変化が認められないうえ に、脳の脱落症状を残さないものをいう。その症状のおもなものは、意識障害、記憶喪失、脳皮質の刺激症状、延髄症状などである。多くは以上のような微候が 外傷を受けた直後に現われるが、比較的短時日に回復するのが常である。
脳脊髄腔撮影
(Myelography) 脳の病気を検査する場合、脊髄腔(クモ膜下腔)に造影剤を注入して撮影を行い、脊髄内外の病気を知る方法。造影剤の注入は通常腰椎穿刺による。
脳内血腫
脳実質内の脳血管損傷により発生。症状は硬膜下血腫に比較的似ている。老人の場合は2~3日経過してから発症することが多い。手術は、脳実質の中にあるため、重大な後遺症が残る場合がある。
脳浮腫
脳がふくらむこと、むずかしくいうと脳の血管壁の透過性が亢進して血液の液体成分が脳の細胞の間に出て いって貯まることである。頭部外傷の場合は、脳挫傷、脳圧迫などから起こる直接的な原因と、気道閉塞による酵素欠乏などから起こる二次的な原因が考えられ る。脳浮腫が進行すれば頭蓋内圧が上昇し、循環障害が強くなり、その結果脳浮腫がさらに強くなり遂には脳ヘルニアを起こし、死に至る。